京都 葵祭
 5月15日(2015年)に、京都葵祭を見に行ってきました。
 葵祭は、祇園祭、時代祭と並ぶ「京都三大祭り」のひとつで、下鴨神社と上賀茂神社の例祭です。
 古くは賀茂祭、または北の祭りとも称し、平安時代以来、国家的な行事として行われてきたので、
 わが国の祭りの中でも、数少ない王朝風俗の伝統が残されているということです。
 
 葵祭は、当日の内裏宸殿の御簾をはじめ、牛車(御所車)、勅使、供奉者の衣冠、牛馬にいたるまで、
 すべて葵の葉で飾るようになって、この名になったそうです。
 使用される葵は、フタバアオイで、毎年両神社から御所に収められています。
 
 祭儀は、宮中の儀、路頭の儀、社頭の儀の三つからなりますが、現在は、5月15日に路頭の儀(行列)と
 社頭の儀(両神社での儀式)が行われます。
 行列は、総勢500余名、馬36頭、牛4頭、牛車2基、輿1台で、京都御所を出発し、
 丸太町通・河原町通を通り、下鴨神社に到着。
 社頭の儀を行い、そののち北大路通・賀茂川堤を通り、上賀茂神社まで行くコースになります。
 
 撮影場所は、下鴨神社から上賀茂神社に向かう途中の、賀茂川堤にしました。
 理由は、比較的空いているのと、写真のバックが、賀茂川となりまたその後が植物園になるため、
 建物が写らなくて済むからです。近代的なビルが写ると興ざめですから。
 
 それでは、平安時代の風雅な王朝行列をご覧ください。


 葵祭

写真が多いので、3ページに分けました。  前のページへ 1ページ目へ 2ページ目へ 3ページ目へ 次のページへ 
撮影場所(行列の来る方向)
賀茂川堤(行列の来る方向)
今、行列の来る1時間ほど前です。
この辺りで写真を撮る事にします。
行列はこちら側からやって来ます。
左に見えるのが賀茂川で、その向こうが植物園です。


撮影場所(真横)
賀茂川堤(真横)
真横を撮ると、賀茂川と植物園の様子がわかります。
この道は、それほど広くないので行列は、すぐ横を通ります。
横向きの撮影は、全体が入りにくくなりそうです。


賀茂川堤(行列が去る方向)
賀茂川堤(行列が去る方向)
未だそれほど人は集まってきていません。
これぐらいだと撮影が楽なんですが、
そんな訳にはいかないでしょうね。


先導のパトカー
先導のパトカー
一度休憩をしに行って、改めてやって来ました。
混み具合の関係で、上の写真よりやや進行方向に移動しました。
待つことしばし、先導のパトカーがやって来ました。


広報車
広報車
続いて、広報車がやって来ます。
観覧中の注意事項を説明しています。
さて、いよいよ行列がやって来ます。


先導馬
先頭の警察官
先頭にやってきたのは、騎馬の警察官でした。
(京都府警察平安騎馬隊)
このへんの順番は、時代祭と同じです。


騎馬の女性警察官
騎馬の警察官
こちらは女性です。騎馬姿は凛々しいです。
時代祭と顔ぶれも同じ気がする。


本列 肝煎・乗尻
本列 肝煎(きもいり)乗尻(のりじり)
いよいよ行列の先頭がやって来ました。
先頭を歩く狩衣姿の肝煎(催方)、
祭儀の世話役(まとめ役)という事でしょうか。


乗尻の列
乗尻の列
その後に続くのが、乗尻の騎馬列。
行列を先導する6騎の騎馬隊で、
上賀茂神社の競馬会(くらべうまえ)の騎手です。


乗尻
乗尻
左側(左方)3騎と右側(右方)3騎で衣装が違います。
これは、競馬会の競争相手であるためだそうです。


観覧客の様子
観覧客の様子
ここでちょっと間が開いたので、観覧客の様子を撮影してみました。
向こう側は、比較的空いています。
こちら側は、倍ぐらいの人数でしょうか。
写真を撮るには、こちら側のほうが良いという事でしょう。


素襖と火長の列
素襖(すおう)と火長(かちょう)の列
センター左寄り、藍色の衣・袴姿が素襖。
葵祭行列の先払いです。
右側にもう一人いますが、袖しか見えません。


火長(看督長)と検非違使志
火長(看督長)と検非違使志(けびいしのさかん)
弓を持っているのが、看督長(かどのおさ)。
看督長は、火長の役の一つで他には案主長などがある。
後で騎乗しているのが、検非違使志。
検非違使庁の役人で、警察司法の担当者。


調度掛と鉾持
調度掛(ちょうどがけ)と鉾持(ほこもち)
弓矢を持っているのが調度掛。
後で長い竿のようなものを持っているのが鉾持。
手前笏を持った小舎人童は検非違使志の雑用係。


検非違使志率いる白丁
検非違使志率いる白丁(はくちょう)
白丁は如木(じょぼく)とも言い、
白布の狩衣姿で、傘持、沓持ち、馬丁などをする。


検非違使尉
検非違使尉(けびいしのじょう)
騎乗しているのが検非違使尉。
検非違使庁の役人で、警備の最高責任者。
馬を引いているのが舎人(とねり)。


調度掛と小舎人童
調度掛と小舎人童
続くのが検非違使尉の
調度掛と小舎人童(こどねりわらわ)


検非違使尉の白丁
検非違使尉の白丁
そしてこちらが、検非違使尉の白丁です。


山城使
山城使(やましろつかい)
山城介(やましろのすけ)で山城国司の次官。
賀茂両社とも洛外になり、山城国司の管轄区域になり
警護の任につく。
後の二人が馬副(うまぞい)。


山城使の従者
雑色(ぞうしき)と手振(てふり)
前三人が雑色、後四人が手振。
それぞれ山城使の所用品を携えてゆく。


傘を運ぶ取物舎人
傘を運ぶ取物舎人(とりものとねり)
この傘も山城使の所用品?。
傘を交代で運ぶ取物舎人。


山城使の白丁
山城使の白丁
同様に、山城使の白丁です。


御幣櫃先導の衛士
御幣櫃(ごへいびつ)先導の衛士(えじ)
前を行く二人は誰?(役職不明)。
その後黒服の二人が、御幣櫃を守るため、
先導する衛門府の兵士、衛士。


御幣櫃と内蔵寮史生
御幣櫃と内蔵寮史生(くらりょうのししょう)
白丁に担がれていく御幣櫃。
御幣櫃には宮中から両神社に納める御幣物が入っている。
その後ろが、騎馬の内蔵寮史生。
御幣物を司る内蔵寮の文官です。


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